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ライフサイエンス 新着論文レビュー (2014)
組織特異的にスプライシング反応を制御するRBFOXファミリーRNA結合タンパク質およびSUP-12によるRNAの協働的な認識の機構
Author
桑迫香奈子・高橋真梨・黒柳秀人・武藤 裕
Category
Review Articles
Abstract
線虫においてFGF受容体をコードするegl-15遺伝子は,RBFOXファミリーRNA結合タンパク質ASD-1および筋細胞に特異的なRNA結合タンパク質SUP-12の2つのスプライシング制御タンパク質により筋組織に特異的な選択的スプライシングをうける.この研究では,NMR法による構造決定により,この2つのスプライシング制御タンパク質が,結合するRNA配列中のGをはさみこむように協働的に認識する分子機構を明らかにした.さらに,線虫を用いた選択的スプライシングのレポーター系により,このRNA配列におけるGの必要性,および,mRNA前駆体に結合するASD-1とSUP-12の位置関係の重要性を明らかにした.また,この協働的な認識配列の情報を手がかりとして,ASD-1およびSUP-12により制御される新たな遺伝子を発見した.